ヨーロッパテニス生活

ヨーロッパのテニス観戦旅行ガイド|ATP/WTA大会を巡る

ヨーロッパに住んでいて本当に良かったと思うことのひとつが、世界トップレベルの試合を生で観られる機会が多いこと

この2年間で、ATP・WTAツアー、そしてグランドスラムまでいくつかの大会を観戦してきました。

まだまだ観戦したい大会は数多くありますが、今回は過去の観戦記と併せてこれから観戦旅行を計画している方に役立つ情報をまとめました。

こんな方におすすめ

  • テニス観戦が好きな方
  • 海外旅行ついでにテニス観戦も考えている方
  •  グランドスラム観戦に憧れている方
  • おすすめの観戦ツアーを知りたい方

この2年間で観戦した大会(体験談)

1. WTA500 Porsche Tennis Grand Prix(シュトゥットガルト)

インドアのクレーコートで行われる珍しい大会で、スポンサーがポルシェなだけあり高級感漂う会場となっています。

会場はドイツ シュトゥットガルトのポルシェアリーナ。

アリーナで行われる大会の特徴として、選手の登場時やコートチェンジ時の演出が凝っていて、選手のプレー以外でも楽しめる大会となっています。

地元のテニスクラブとのキッズ交流会などのイベントもあり、ファンサービスも盛りだくさんなのも素晴らしいところ。

食事はホットドッグやポメスなどの軽食とビールを含む飲み物だけですが、どの席からでも見やすく、会場内の展示や大会記念グッズも購入できます。

Porsche Tennis Grand Prix①

Porsche Tennis Grand Prix②

 

2.グランドスラム Roland Garros(パリ)

ずっと憧れていたローランギャロス、初めてのグランドスラム観戦。

チケットは販売開始日に公式サイトで購入し、入場時から会場の熱気に包まれました。

本選のチケットは取れなかったため予選の観戦となりましたが、日本人の選手も多く間近での応援もでき、予選ならではの良さを味わうことができました。

今回はグラウンドチケット(入場チケット)を購入しサイドコートでの観戦のみでしたが、次回はセンターコートでの観戦をしてみたいと思っています。

ただグランドスラムということもあり、スケール感は壮大。

会場の広さはもちろん、飲食スペースやお土産売り場まで他の大会とは比べ物にならないほど人が溢れていました。

5、6月のヨーロッパはまだ涼しい日も多いため、防寒着の用意をお勧めします。

※持参したパーカーだけでは寒すぎて、現地のユニクロでトレーナーを追加購入して乗り切りました。。

ローランギャロス①

ローランギャロス②

 

3. ATP250 BOSS OPEN(シュトゥットガルト)

芝シーズンの幕開けを告げる6月の大会。

会場はシュトゥットガルト屈指の名門テニスクラブ「Tennisclub Weissenhof」(ヴァイセンホーフ)。

家から近く、アクセスの良さからも毎年欠かさず観戦しています。

ATP250のためATPランキングトップ10の選手はそこまで多く参加しませんが、練習コートとの距離が近くトップ選手を目の前で観戦することができる、観戦初心者でも満足度が高い大会です。

今年は西岡選手、一昨年は綿貫選手など、日本人選手も予選や本選に出場していることも多い大会となっています。

冠スポンサーがアパレルブランドのBOSSということもあり、お洒落なテニスウェアをはじめ大会記念グッズも特設会場で購入することが可能です。

また、飲料商品を販売しているwaterdropが会場内に無料のウォーターサーバーを設置しているので、持参した水筒や紙コップなどで気軽に水を飲むことができるのも特徴です。

BOSS OPEN①

BOSS OPEN②

 

4. ATP500 Erste Bank Open(ウィーン)

秋のオーストリア ウィーンで行われるインドアトーナメント。

ハードコートならではの鋭い打球音とスピーディーな展開が魅力の大会です。

ウィーン市内から会場までのアクセスもよく、観光と組み合わせやすい大会となっています。

残念だったのが、大会記念グッズの販売がなかったこと。

takuma
takuma
大会記念グッズを買うというのもテニス観戦の一つの楽しみなんですけどね、、

また同時期にスイスのバーゼルでもATP500の大会が行われているため、トップ選手が2大会に分散してしまうというデメリットもありました。

思い出に残っているのは、ボールボーイが全員網付きのラケットを持っていて、網付きラケットでボールを拾っていたことくらいです。

初めてのオーストリア観光でしたが、個人的には再訪はないかなと思う大会でした。

Erste Bank Open①

Erste Bank Open②

 


2025年 ヨーロッパ開催 ATP/WTA大会一覧

(グランドスラム・ATP/WTAツアー含む)

大会名

都市

サーフェス

ツアー

2月

ABN AMRO Open

ロッテルダム

インドアハード

ATP500

2月

Open Sud de France

モンペリエ

インドアハード

ATP250

4

Tirac Open

ブダベスト

クレー

ATP250

4月

Monte-Carlo Masters

モナコ

クレー

ATP1000

4月

BMW Open

ミュンヘン

クレー

ATP250

4月

Barcelona Open

バルセロナ

クレー

ATP500

4月

Madrid Open

マドリード

クレー

ATP1000

4月

Porsche Tennis Grand Prix

シュトゥットガルト

インドアクレー

WTA500

5月

Internazionali BNL d’Italia

ローマ

クレー

ATP/WTA1000

5月

Roland Garros

パリ

クレー

グランドスラム

6月

BOSS OPEN

シュトゥットガルト

ATP250

6月

Halle Open

ハレ

ATP500

6月

HSBC Championships

ロンドン

ATP500

6月

Eastbourne International

イーストボーン

ATP/WTA250

6月

Wimbledon

ロンドン

グランドスラム

7月

Hamburg European Open

ハンブルク

クレー

ATP/WTA

7月

Swiss Open

グシュタード

クレー

ATP250

7月

Palermo Ladies Open

パレルモ

クレー

WTA250

10

European Open

ブリュッセル

インドアハード

ATP250

10月

Erste Bank Open

ウィーン

インドアハード

ATP500

10月

Swiss Indoors Basel

バーゼル

インドアハード

ATP500

10月

Rolex Paris Masters

パリ

インドアハード

ATP1000

11月

Nitto ATP Finals(トリノ)

トリノ

インドアハード

ATPファイナル

 

おすすめヨーロッパ観戦時期とプラン案

takuma
takuma
私がお勧めするヨーロッパでのテニス観戦時期とモデルプランを紹介します。

おすすめの観戦時期

ヨーロッパでは、4月から始まるローランギャロスへ向けてのクレーコートシーズン、続けて6月から始まるウィンブルドンへ向けてのグラスコートシーズンの2つが、メインとして年間スケジュールとして組み込まれています。

やはりヨーロッパでのテニス観戦のおすすめ時期は4月から7月にかけてのこの2シーズンです。

グランドスラムに絞って観戦するのもあり、2週にわたってヨーロッパの主要大会を2大会観戦するのもおすすめです。

 

ヨーロッパ観戦旅行モデルプラン

ヨーロッパ旅行中に賢くテニス観戦ができるよう、日本在住者におすすめのヨーロッパテニス観戦プラン案を3つ紹介します。

プラン案①ドイツ観戦プラン

4月に行われるBMW Open(ミュンヘン)とPorsche Tennis Grand Prix(シュトゥットガルト)を同じ週に観戦。

このプランでは、同週に行われれるATP250とWTA500の大会を両方観戦することができます。

シュトゥットガルトからミュンヘンまではICE(ドイツ版新幹線)で2時間程と移動も簡単で、ドイツを堪能することができます。

プラン案②スペイン観戦プラン

4月に行われるBarcelona Open(バルセロナ)と翌週のMadrid Open(マドリード)を2週にわたって観戦。

このプランのメインは、やはりマドリードで行われるトップ選手が集結するマスターズ1000ですが、前週のバルセロナでもクレーコートで勢いに乗るローランギャロスの伏兵を見つけることができるなど、十分楽しめる大会となっています。

プラン案③ロンドン満喫プラン

6月に行われるグランドスラム、ウィンブルドン(ロンドン)をメインにイギリスを満喫するプランです。

予選から観戦して日本人選手の挑戦を間近で応援するのもあり。

替わりに前週のHSBC Championshipsを観戦するのもあり。

組み合わせ次第で自分の好みに沿った観戦プランを実現することができる、テニスプレイヤーにとって憧れの観戦プランとなっています。

ツアー選びのポイント

近年のジャパンオープンテニスも抱えている問題としては、同週に別会場でツアーが開催されている場合、トップ選手がバラけてしまうというデメリットがあります。

しかもジャパンオープンの場合、チャイナオープンと同じATP500にも関わらず賞金額が倍くらい違うため、有名選手を招致しにくいという日本人としてはとても残念な事態を招いてしまっています。

この様な理由から、せっかくの海外テニス観戦なのに見たい選手が出場しないという事態にならないように、複数大会開催の週はあまりお勧めできません。

同じ週に複数大会が開催されている場合はトップ選手がバラけてしまうため注意が必要です。

 

海外観戦ガイド(ポイント)

チケット購入のタイミング(グランドスラムは即完売注意)

テニスの大会チケットは、人気の試合やセッションからどんどん売り切れていきます。

特にグランドスラムは販売開始から数分〜数時間で完売することも珍しくありません。

私がローラン・ギャロスのチケットを取ったときは、販売開始の数日前から会員登録を済ませ、販売開始時刻にはパソコンとスマホの両方でスタンバイ。

アクセス集中対策として、サイトにアクセスできるまでの人数が表示され、30分後くらいに順番が来てチケットを購入することができました。

通常のATP/WTAツアーは大会終了時にはもう翌年のチケットが販売されていることが多く、早割でお得に購入することも可能です。

 

座席の選び方(センター vs グラウンドコート)

センターコートはその大会の主役選手の試合を観られる場所。

雰囲気や迫力は抜群ですが、席によっては選手が小さく見えることもあります。

逆にグラウンドチケット(入場券)のみで観戦することができる外コートは、選手との距離が近く練習や試合を間近で楽しめるのが魅力です。

特に予選や週前半の序盤戦は、トップ選手が練習している姿をすぐ横で見られることもありお勧めです。

憧れの選手と触れ合えるチャンスでもあり、選手の練習終了後や移動中を見計らって、大会サインボールを持った子供たちが選手にサインを依頼している光景をよく見かけます。

 

持ち物と規制(大会による違い)

大会によって持ち込みできる物が異なります。

大きなバッグや一眼レフカメラは持ち込み不可な場合もあり、飲食物もNGのことがあります。

大会会場によってはクローク施設のない会場もあるため、持ち込み可能な持ち物は大会公式サイトで必ず事前チェックすることをお勧めします。

 

服装と天候対策(インドア・アウトドア別)

屋外大会では日差しと雨、そして朝晩の気温差への対策が必須です。

帽子・サングラス・日焼け止めはもちろん、突然の雨に備えて軽量のレインコートも持参するとよいかもしれません。

takuma
takuma
今年のBOSS Openはセンターコートで観戦していたのですが、日差しが何もなく6月にも関わらず観戦後には真っ黒になっていました。

一方、インドア大会は空調が効きすぎて肌寒く感じることが多いので、羽織れるジャケットがあると安心です。

 

アクセスと宿泊(早めの予約が重要)

大会期間中は周辺ホテルの価格が高騰します。

アクセス重視で会場近くに泊まるか、市内中心部に泊まって公共交通で移動するかは好み次第ですが、どちらも早めの予約が肝心です。

最近は直前までキャンセル可能なホテル予約アプリなどもあるため、まずは日程が決まりそうな段階でホテルを抑えるように心掛けています。

 

初めての海外観戦におすすめの大会

BOSS OPEN(シュトゥットガルト)

  • 芝シーズン開幕戦で会場もおしゃれ
  • 規模がほどよく、選手との距離が近い
  • 日本人選手もよく出場している
  • 市内中心部からアクセス良好

Roland Garros(パリ)

  • 一生に一度は行きたいグランドスラム
  • 会場全体の熱気と雰囲気が別格
  • 外コート観戦も魅力的
  • 予選では日本人選手の挑戦を観戦可能

まとめ

年間で約2か月のツアースケジュールが組まれているヨーロッパでのテニスツアー。

憧れの選手のプレーを間近で観戦できる機会と、ヨーロッパ観光を同時に楽しめる最高の体験になると思います。

あなたもぜひ、次の旅の目的地に「テニス大会」を加えてみてください。

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