現在、全米オープンテニス(US Open)が開催されており、予選含め数多くの日本人選手が出場しています。
私はスポーツドイツランドTV(Sportdeutschland.TV)で毎日のようにインターネット観戦をしていますが、日本のように「WOWOWを契約すれば4大大会全部観られる」というわけにはいきません。
ドイツでは大会ごとに配信先が異なり、それぞれサービスが分散しているのが現実です。
この記事では、ドイツでテニスを観戦するための方法を整理し、グランドスラムの配信先に加え、ATP・WTAツアーの視聴方法、実際に使ってみた感想も交えながらご紹介します。
ドイツでのテニス配信の現実
まず知っておきたいのは、日本と違って「1つのサービスで全て網羅」することは不可能だということです。
-
日本:WOWOWやDAZNで一括カバーできる
-
ドイツ:全豪、全仏、全英、全米で配信権がそれぞれ異なる
そのため、ドイツでテニスをテレビ視聴・インターネット観戦をする場合、大会ごとに契約を切り替えるか、複数サービスを使い分ける必要があります。

4大大会ごとの配信先まとめ
まずはメインとなるグランドスラム大会(4大大会)の配信先を紹介します。
全豪オープン(Australian Open)
-
配信先:Discovery+ (Eurosport)
-
特徴:ヨーロッパ全体で広く配信されており、英語解説とドイツ語解説を選べる。Discovery+のアプリは操作もシンプルで使いやすい。
-
補足:広告付きプランは月額€4.99から契約可能でお手頃。アプリもあり便利。
全仏オープン(Roland Garros)
-
配信先:Discovery+ (Eurosport)
-
特徴:全豪オープン同様、Discovery+で視聴可能。全試合をストリーミング配信している。
-
補足:車いすテニスやジュニアの試合も視聴可能。
ウィンブルドン(Wimbledon)
-
配信先:Amazon Prime Video(2024〜2027年独占配信)
-
特徴:ドイツ国内ではAmazon Prime一択。独占契約のため、Prime加入者であれば追加料金なしで視聴可能。
-
補足:Amazon Primeは月額€8.99。画質やストリーミング安定性は抜群で、マルチデバイス対応も強い。
全米オープン(US Open)
-
配信先:Sportdeutschland.TV / Sky / WOW
-
特徴:Sportdeutschland.TVでは全試合を配信。パスを購入すればライブとアーカイブ両方が見られる。SkyやWOWは一部マッチをカバー。
-
補足:Sportdeutschland.TVは€25で予選含む全試合が視聴可。UIはややシンプルで同時ログイン可能デバイスは2台まで。
ATP・WTAツアーの配信サービス
ATPツアー
-
TennisTV:ATP公式のストリーミングサービス。1000・500・250大会をほぼ網羅。月額€16.99~。
-
Eurosport:一部マスターズやATP500を放映。Discovery+と連携あり。
WTAツアー
-
WTA TV:WTA公式のストリーミングサービス。ただしライブ配信はWTA125の下部大会のみ。
-
Sky Sports:主要大会のみカバー。
- Discovery+:ドイツ国内で行われるWTA250以上の大会のみストーリング配信。
ドイツではWTAツアーの配信サービスが弱く、全試合を見ることができる配信サイトがありません。
実際に使用した感想
Sportdeutschland.TV(全米オープン)
-
良い点:予選から全コートを選んで視聴可能。シーズンパス(25ユーロで大会全試合)なので、解約の必要もなし。
-
不満点:同時ログイン可能デバイスが2台までのため、複数デバイスで使用する場合は不便。
- 費用:€25(US OPENシーズンパス)
Amazon Prime Video(ウィンブルドン)
-
良い点:画質・安定性ともに抜群。使い慣れたPrimeアプリで簡単に観られる。
-
不満点:2024〜2027年は独占なので、Prime未加入者は新規契約必須。
- 費用:月額プラン€8.99(年間プラン€89.9)
Discovery+(全豪・全仏)
-
良い点:複数デバイス対応でアプリも便利。登録日から一か月後の更新のため、月をまたぐ大会も一月分の費用で済む。
-
不満点:解説がドイツ語中心で、英語解説に慣れている人には不便。月額契約のため解約作業が必要。
- 費用:月額プラン€4.99(広告あり)/€7.99(広告なし)
Tennis TV
-
良い点:ATPツアーを追いたいファンには最適。全大会を網羅できる安心感。
-
不満点:グランドスラムは対象外なので、結局別のサービスと併用が必要。
- 費用:月額プラン€16.99(6か月プラン€79.99/年間プラン€124.99)
私は現在、以下の組み合わせで視聴しています。
参考
-
Discovery+ … 全豪・全仏シーズン中のみ契約
-
Sportdeutschland.TV … 全米オープンの期間中のみ課金
-
Amazon Prime Video … ウィンブルドンはすでにPrime会員なのでそのまま視聴
-
TennisTV … ATPツアー用に加入
「必要なときに必要なサービスを切り替えて契約する」スタイルが一番無駄なく観戦可能。
配信サービスの一番のメリットは、基本的に全コートがライブ配信されることです。
日本のWOWOWや、ドイツのSky Sportsのようにチャンネル数が限られるサービスだと、どうしてもメインコートの試合ばかりになってしまいます。
しかし、Discovery+やSportdeutschland.TVなどでは全試合をストリーミングしてくれるので、自分が気になる選手の試合をすべて追えるのが最大のポイントです。

従来のテレビ放送ではほとんど見られなかった試合にアクセスできるのは、配信時代ならではの大きな利点だと思います。
快適に観戦するためのコツ
-
大会ごとにサービスを切り替える
Discovery+は全豪&ローランギャロス、Sportdeutschland.TVは全米、Primeはウィンブルドンといった使い分け。 -
短期契約で必要なときだけ加入
大会期間だけ加入して、終わったら解約すればコストも抑えられる。 -
全コート配信を活かす
メインカードだけでなく、予選やダブルス、若手選手の試合を追えるのが最大の魅力。
まとめ
ドイツでテニスを観たいと思ったら、日本のように「1つのサービスに任せておけばOK」ではありません。
配信サービスまとめ
- 全豪&全仏 →Discovery+
- ウィンブルドン → Amazon Prime Video
- 全米 → Sportdeutschland.TV
- ATP → Tennis TV
- WTA →残念ながらなし
と、複数のサービスを組み合わせるのが現実的です。
日本と違い複数サービスに登録しなければいけないデメリットはありますが、見たい試合のみを選んで視聴できることや、全試合ライブで見ることができるなど、メリットもたくさんあります。
好きな選手を追いかけられる配信サービスを知っておくと、海外でもストレスなくテニス観戦が楽しめます。